2010-01-01から1年間の記事一覧

2010年のベスト

映画 マイマイ新子と千年の魔法 ★★★ リトル・ランボー ★★☆ 冬の小鳥 ★★☆ 義兄弟 ★★★ マチェーテ ★★★☆ カラフル ★★★ 瞳の奥の秘密 ★★★ エレクションⅠ/Ⅱ ★★★ エクスペンダブル ★★★ シングルマン ★★★☆ 十三人の刺客 ★★★☆ ヒックとドラゴン ★★★☆ ペルシャ猫を誰…

小沢健二「ひふみよ」@中野サンプラザホール 2010/5/25

運良く先行予約が当たったので行ってきた。結論から言うと、手放しに、文句なしに楽しめたかというと、残念ではあったが、もちろん行って良かったし、いろいろ考えさせられた。残念だったのは、やはり中途半端な感が否めないからだ。新たな小沢健二を見せる…

マルハウス@西荻窪アケタの店 2010/5/8

記録として。2ndセットが短めだったんだけど、ちょうど来店した渋谷さん、峰さんからのリクエストでアンコール。かわいさんもいた。あと、ビデオ撮影もやってた。石渡明広(g)、林栄一(as)、上村勝正(b)、外山明(ds)

川の底からこんにちは

評判良さそうだったので、結構期待してたんだけどなぁ。ひかりちゃんでなかったら、どうなってたんだこれ。脚本が体をなしてない。また、ひかりちゃんの演出も「愛のむきだし」を連想させるような、フラットに見たら、普通じゃない演出で、なんかこういう方…

エレファント

DVDで。2003年カンヌ国際映画祭パルムドール&監督賞。コロンバイン高校銃乱射事件をテーマにした高校生の群像劇。撮り方は作為的なのだが、日常の些細なエピソードを積み上げた実在的な登場人物が、全く躊躇なく犠牲者になるという現実の表現はシャープだっ…

渋谷毅ライブ@千駄木旧安田楠雄邸 2010/5/9

千駄木の旧安田邸の居間、ピアノを使ってのライブ。不忍ブックストリート主催のイベント。前半は渋谷さんのソロ、後半が平田さんとのDUO。庭に開かれた空間での渋谷さんの演奏は心地よく、また邸宅の落ち着いた佇まいと呼応するかのようだった。渋谷毅(ピア…

マイレージ、マイライフ

家を尋ねてみたらって件は、筋を通してて溜飲を下げる。つまらなくはない。そつなく整理された佳作だが、改めて振り返ってみると、上手い脚本とは言えないのかもな。最後まで見ると、家族は、人生を共にする人は必要なのかどうか、というのが主題かなと思う…

プレシャス

うーん、こちらも乗れなかったなー。個人的にはもっとドラマチックな方向を期待してしまっていた。1987年という時代背景や社会制度を知らないことも一因だと思うが、単純に話の展開や登場人物の行動理由が良く分からないエピソードや、回収されないエピソー…

17歳の肖像

うーん、乗れないなー。そもそも出だしから、ただでさえ二人の出会いは不自然なのに、主人公が最初からあまり不審に感じておらず、あまつさへ笑みを浮かべてるようにすらみえるのなんておかしくね?二人の仲が破局を迎えることは明らかなわけで、そこからの…

ブロークン・フラワーズ

DVDで。2005年カンヌ国際映画祭 審査員特別グランプリ。脚本、映像、音楽とそれぞれ絶妙にすかした感じ。だが、悪くない。ビル・マーレイのあのなんとも言えない顔芸も炸裂。2005年、米、105分。監督・脚本:ジム・ジャームッシュ、出演:ビル・マーレイ、シ…

トゥヤーの結婚

DVDで。2007年ベルリン国際映画祭金熊賞。良い映画です。1日に水汲みを何往復という生活と、僕らとたいして変わらない生活が、すぐ隣にあり、またそんな中で考えることや、判断のロジックは、僕らとそれほど変わらない。当たり前かもしれないが、その様子が…

そして、私たちは愛に帰る

DVDで。2007年カンヌ国際映画祭 脚本賞。いやー、滋味深い。これぞ映画。3組の親子の物語の組み立て方の妙が際立つ。一人、もしくは複数人、いずれのシーンも登場人物が言葉に出さないどんな想いを抱えているかの演出がとても上手い。娼婦の話から、若者の政…

ボルベール<帰郷>

DVDで。2006年カンヌ国際映画祭 女優賞・脚本賞。のっけから、ぺネロぺ・クルスのあまりの突出ぶりに苦笑。こんなゴージャスな女が清掃員やってるかっての!つまらなくはないけど、うまくないし、突っ込みどころ満載だし、そんな良いかね、って感じ。罪に対…

バットシェバ舞踊団『マックス』@さいたま芸術劇場 2010/4/17

ダンス自体が久しぶりだが、バットシェバ、やっぱり良い。楽しい。体に来る。ダンスに詳しいわけではないけど、俺がダンスに期待してるものと本当にマッチしている。理性と必然、身体の構造と普通の動作の理論的かつ本質的な理解、それを踏まえた上での個々…

第9地区

「単純に」おもしろかった。アパルトヘイトと重ね合わせて、うんたらかんたらは、本質的な比重は小さいと感じた。個人的にはそこをもっと練り上げてほしかった。別に重たい話にして欲しいわけではなくて、あのトーンのままで、もっといろんな寓意を持たせた…

Atomic@新宿PitInn 2010/4/10

1年半ぶり?ぐらいのAtomic。立ち見が出るほどの満員。人気あるんだなぁ。あいかわらず構築とインプロ、ポップとアバンのバランスが良い。楽しめました。フレデリク・ユンクヴィスト(Sax)、マグヌス・ブルー(Tp)、ホーヴァル・ヴィーク(P)、インゲブリ…

息もできない

結局2度見てしまった。音楽だと1stアルバムのような、理屈でなく、特別なものになってしまった作品。筋書きとしては全くもってオーソドックスで、分かりやすく、どストレートのだが、それがむしろ嫌みなく、説得力になってしまっている。観客はその直球をま…

ピンクリボン

DVDで。某所で言及されていたもの。ジャンル接点がないので実のところは分からないのだが、視点とか編集の鋭さ、おもしろさ、みたいなものはあまり感じなかった。お勉強として。2004年、日、118分。監督:藤井謙二郎、出演:黒沢清、高橋伴明、井筒和幸、女…

渋谷毅+安東昇@西荻窪アケタの店 2010/3/27

月一恒例渋谷さんのソロ、なのだが今日はゲストに安東さん。安東さんは初めてみたが、これがなかなか。エモーショナル、かつポップなメロディセンスが良い。最初は二人のやりとりが若干チグハグで、渋谷さんが眼帯してることもあり、どうなる事かと思ったが…

昼顔

見る前はアジア映画だと勘違いしていて、フランス映画で意表を突かれる。第28回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞。見てる時は気付かなかったが、これ、カトリーヌ・ドヌーヴか。のっけからいきなりの展開でなんじゃこりゃ、なのだが、終わってみれば、とても良…

トゥモロー・ワールド

DVDで。初見。映画秘宝のゼロ年代ベストに入ってたんだっけか。細かいところでシーンの繋がりや筋、理由が見えなくなる。ラスト近くの赤ん坊を前に戦闘が止まるところも感動的ではあるものの、なんで誰も追っかけてこないんだよ、とか全体的にゆるい。まあま…

ハート・ロッカー

おもしろかったし、映画の世界に没入していたが故の、映画館を出た後の現実の風景の見え方の違いも強く、持続時間が長かった。ただ、緊張感があり、抜群におもしろい個々のシーンやエピソードに比べ、全体としてのテーマの印象が残らないのが残念というか、…

愛のむきだし

DVDで。いやー、理屈はともかく、おもしろかった!そして、満島ひかりちゃん最高!期待値が高いことに加え、のっけからの深夜ドラマ的な画作り、演出に、本当におもしろいのかどうか、早速不安になったのだが、いつのまにかテンポの良い、パワーのある、手堅…

楢山節考

DVDで。俳優の演技(特に母親は怖い)、ショット、美術、照明など、力作ではある。ただ、個人的な琴線に触れる作品ではなかったかな。1958年、日、98分。監督・脚本:木下惠介、出演:田中絹代、高橋貞二、宮口精二、望月優子、伊藤雄之助 他 楢山節考 [DVD]…

松風鉱一カルテット@国立NoTrunks 2010/3/13

久しぶり。やっぱりこのカルテットも只事ではない。加藤さん、外山さんの自由度の高い、絶妙にずらしていく演奏がツボすぎる。本人たちはどうかわからないが、見る側としては、このくらいの規模、距離感が最適。松風鉱一(sax)、加藤崇之(g)、水谷浩章(b…

プリンセスと魔法のキス

オープニングからキャラクターが動く、動く。それだけでテンションが上がる。いやー、素晴らしい。エンターテイメントに徹しながら、志高い、高品質な作品を見せられると、その作成ドラマを思うだけで感動してしまう。「大人も見れる」というのは、作品自体…

オフサイド・ガールズ

DVDで。2006年のベルリン国際映画祭銀熊賞。これは佳作。宗教的背景ではあるが、設定がおもしろいし、その着眼のおもしろさの本質を理解した上での脚本、演出。大仰でドラマチックな世界でなくとも、日常の中に、市井の人々の中に、こんなにも豊かで、逞しく…

CURE

久しぶりにDVDで。「トウキョウソナタ」があれだったので、確かめる意図もあり。でも、こちらはやっぱり良かった。数人しか観客のいない夜の池袋ロサで見たときは、慄然としたなぁ。萩原聖人が、また嫌なんだ。1997年、日、111分。監督・脚本:黒沢清、出演…

宇宙戦争

DVDで。初見。ラストだけでなく、全体を通してご都合主義で、説得力がない。が、賛否両論なわけで。だし、スピルバーグ。一応意図があるのだろうと思うのだが。何が賛なのか、俺が気付いていない部分があるのかに興味はある。2005年、米、117分。監督:ステ…

孔雀 我が家の風景

2005年ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)受賞。冒頭から痺れる映画的ショットの連続。名画の風格がビンビンに伝わってくる。そうか、この監督、撮影監督出身なのか。決して裕福ではない一家における、父と母、兄、妹、弟の物語。そこには祝福の…