SR サイタマノラッパー

以前、シネマハスラーで取り上げられ、「号泣メーン!」と激賞されていたもの。その時は見れなかったのだが、現在東京で凱旋公開しており、ちょうど行ける日に宇多丸トークショーがあるとのことで足を運んだのだった。

http://s06.tbsradio.jp/redirect/utamaru/482790.mp3

オープニング・クレジットのチープさ、そしてそこから始まる素人感たっぷりの演技、(宇多丸も言及していたが、)それほど効果的でなさそうに思える長回しやフェードアウトに、んー?!大丈夫かぁ、と不安がもたげるも、いつの間にか引き込まれていく。決して前述の欠点が解決されているわけではないのだが、なんだろうこれは。やっぱり出演者のキャラクターなんだろうなぁ。駄目で、何もない、このボンクラ達にいつのまにか共感している。そしてラストの更に冴えない恰好からの、初めて引き出した自分の言葉!号泣とまではいかないまでも、これは名シーン。甘くなりすぎないエンドの切り方も成功していると思う。

あと、みひろがいい。おもしろい存在感がある。何度か蒼井優が頭に浮かんだのだが、言い過ぎだろうか。他でも見てみたいなぁ。

上映後は監督と宇多丸トークショー。内容的にはシネマハスラーでの内容と大体同じ。トークショーも終盤、出演者が登場し、宇多丸に聞かせたかったということでエンディング曲をアカペラでラップ。途中から宇多丸もフリースタイルで応えるといった感じで、会場も大盛り上がりだった。

2009年、日、80分。監督:入江悠、出演:駒木根隆介、みひろ、水澤紳吾 他

予告編