レスラー

案の定、号泣。ラストのマイクパフォーマンスから、最後の決め技を出すためにトップロープに上ってポーズをとるシーンにガッツポーズをし、そこから暗転、スプリングスティーンの歌が流れ出した後は、涙があふれてきて止まらなかった。また歌詞が泣けるんだ。

筋書きとしては、まったく意外性のない、これでもかというほど予想通りに進んでいくのだが、もちろんそれは手抜きやクリエイティビティのなさなどではなく、人の人生の普遍的な類型を描いているのである。だからこそ多くの人が、さまざまな立場から共感できるのだろう。この普遍的な物語が、丁寧で愛がある演出と、ミッキー・ロークらの迫真の演技により、本当に素晴らしい、愛すべき映画となっている。また見たい。

2008年、米、115分。監督:ダーレン・アロノフスキー、出演:ミッキー・ロークマリサ・トメイ

予告編

<参考>町山さんの関連エントリー