外山明・内橋和久Duo@新宿PitInn 2008/11/29

昼の部。秋晴れの空。しかし、地下ではこんな不穏当なライブが繰り広げられているのであった。

外山明(Ds)、内橋和久(G)

通常のステージでの演奏ではなく、観客席の中央に、両者が向かい合うように機材がセットされ、それを取り囲むように観客用のイスが並ぶスタイル。外山さんは、スタンディングで叩く用のセットとKAOSSILATOR、内橋さんはギターに様々なエフェクタ−、リアルタイム・サンプリング用の機材に、初めて見る楽器?(30cmx5cmぐらいの板を弾いて振動させたり、弦楽器に使う弓でこすったりした音をピックアップで拾うもの。形状の違う複数の板を使い分けて音の高低、響かせ方を変えていた)を使用。

演奏は、2人のいつものプレイと今回の機材から推して測るべし、なものだが、普段から頭でっかちでなく、かつ上手い人たちなので、安心して聞ける。ノイズ、ドローン的なものからテンションの高い瞬間までを自在に行き来しつつ、いたるところで彼らなりのユーモアが垣間見れる、客として聞き易い演奏だった。時々店内の照明が落ち、真っ暗になるのは演出だったのだろうか。個人的には、音、響き、アタックの鋭さに、プレイヤーとしての肉体性とセンスが凝縮されているようで、たまらない。

来年4月には、またやるそうです。ポップさは若干低めですが、今の日本のエッジな音楽の良質なサンプルとして、お薦めです。

(追記)
上記の初めて見た楽器は「ダクソフォン」というらしい。内橋さんは日本で唯一!?の演奏者だとのこと。