ユア・マイ・サンシャイン

チョン・ドヨンを見ているだけで、とりあえず退屈はしない。

2005年、韓、122分。監督パク・チンピョ。出演チョン・ドヨン、ファン・ジョンミン。

DVDで。「シークレット・サンシャイン」が好きなら、と薦められて。チョン・ドヨンが出てるとは見るまで知らなかった。タイトルだけでも紛らわしいのに、これはいやでも高まるじゃないか。

で、感想。表面的には「シークレット・サンシャイン」「オアシス」的なものを、薄めた映画という印象。だが、構造的にも異なるのだろう。純愛の背景にある苦難、困難(本作では前夫、HIVなど)の描き方が記号に留まっていて、映画的な仕掛けの体はなしていない。そのため、単なる純愛ドラマの域を超えてはなかったな。

それでも飽きさせないのは、俳優陣の演技が魅力的だから。特にチョン・ドヨンはねぇ。やっぱり、この人上手いわ。この人の表情を見てるだけで、つい、にやついてしまう。薄幸で惨めな女から、凛とした女性まで、本作でも幅の広い表情、姿を見事に演じ分けている。

また唸るほどではないが、脚本・演出も無難な伏線の提示・回収をやってるし、画面も悪くない。韓国映画を見てると、つい邦画と比べてしまうのだが、うらやましいと思ってしまうなぁ。