CDを買わなくなる〜視聴環境の変化まとめ

ここ数カ月で自分の音楽を購入、視聴する環境が激変した、というメモ。視聴環境の主流がCDからPC(iTunesnapster)に変わった。爆発的に聞く曲数が増えた。そしてどんどんCDを買わなくなっていく。


■試聴
従来のyoutube、ニコ動、販売サイトのサンプルに加え、napsterを使い始めた。月額1280円でPC上で聞き放題(携帯・ポータブルプレイヤーでも使う場合は月額1980円)。洋楽は最近のものを中心に相当範囲をカバー。邦楽は弱い(曲はあるが購入のみが多い)。


■レンタル
オンラインレンタルを使い始めた(具体的にはDMM)。近所にレンタルショップがなかったし、オンラインのためタイトル数が多く、インパクトは大きい。月額レンタル8枚で1963円(CDだけでなくDVDもレンタル可能)。メジャーなものは結構カバーできる。発売してすぐレンタルできない場合もあるし、貸出中の場合もあるが致命的ではない。発売直後に聞きたいものなど少ないし、買うほどではないが押さえておきたいもの(例えば最近だと宇多田ヒカル平井堅とか)などに重宝。

レンタルしたCDはリッピング。ファイル形式は再生プレイヤーの互換性を考えてMP3。AACWMA、AT3あたりの再生プレイヤー間の互換性のなさ、各社の囲い込み戦略には辟易。変換はLameで192〜320kpbs、VBRのMP3に。ステレオで十分に聴ける。


■購入
iTunes Storeを使い始めた。現状音楽配信はまだまだ高い(これは当分変わらないと思う)。アルバムで1500〜2500円程度。レンタルが300円程度であることを考えると、リッピングの手間、聞きたい時にすぐ聞けることを考えても高い。だから利用はもっぱらシングルや、アルバムを買うほどではないが数曲が神曲の場合など、1、2曲の購入に利用。

そして、そもそもnapsterで聞けるものについては購入の必要がない。これはかなり大きいインパクト。洋楽の新譜はほとんどこれでカバー。iTunesの曲とプレイリストを作れないのがネックだけど。あとnapsterクライアントのソフトウェアとしての機能性は相当低いけど。

上記、およびレンタルで該当作品がなければCD購入に至るわけだが、発売日直後に購入したい場合、パッケージに付加価値がある場合、保存ニーズがある場合など、このハードルはかなり高い。そして、ほとんど見も、使いもしないパッケージについては、最近の猫も杓子もエコロジーな風潮のせいか(それを批判的な目で見ていてさえも)、資源の無駄使い、仮に捨てる場合のゴミの増加などに嫌気がさして、できれば増やしたくないと考えてしまう。なによりかさばる。

CD購入はオンラインが増えた(amazon、Tower、HMVなど)。オンラインの方が安いことが多い。また、昔のメジャーな作品はamazonの中古で100円とかで買う。そして、買ったCDもリッピングして基本的にはiTunesで視聴。


■視聴
CDでなく、PC経由(iTunesnapster)で聴くことが大半になった。PCのデータをオーディオアダプタ経由でステレオで聴く(ケンウッドのSLG-7を利用。AirmacExpressだとiTunesしか聞けない。napsterが使えない。Airfoil等を使い他のプレイヤーでも使う裏技もないではないがwmaが聞けないなど制限も多い)。CDで聞くのは、本当に真剣に聞く時ぐらい。

交換の手間がないことは、同時に、複数のアルバムの曲を1つのプレイリストで聴く、つまり手持ちのCDをミックス的に聴くという新しい音楽の楽しみ方を可能にした。それはダンスミュージックのようにシングルを中心とした音楽の楽しみ方への移行ともいえる。これにより前述のiTunesStoreの利用頻度が増えた。そして視聴環境のCDからPCへの移行は、前述のとおり、CD購入の必要性低下の主因となった。


と、最近の視聴環境の変化についてだらだら書いてきた。要はこれまでよりもずっと安価でありながら、質・量とも豊富な音楽を、これまでよりも多彩な楽しみ方で視聴できるようになったということだ。

非合法な手段を使えば無料で音楽を視聴可能な現状において、これまでそれでもCDを買ってきたのは、法令遵守的な意味合い以上に、自分が受けた音楽による喜びや感動に対し、ミュージシャンへの金銭的な還元をする意志の表明だったと思う。

そこでこれだ。レンタルもnapsterもビジネスとして成立していさえいれば(実際は成立していないという話も漏れ聞こえてくるが)、ミュージシャンを含む関係者は妥当な利益を手にしているのだろうし、あとは音楽業界全体(というより良質な音楽が作られる環境。時代的な役割を終えつつある町のCD小売や、産業廃棄物を作り続ける志の低い人々を除く)としてサスティナブルであれば問題はないのだろう。でも確実に僕が払うお金は減ってるんだよな。本当に大丈夫なのか。じゃあ買えよ、という話ではあるのだが。


ケンウッド デジタルワイヤレスシステム SLG-7

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