ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習

バカバカしい、うんこチンチンな映画。でもインテリ。ネタが、人種とか宗教とか、基本的に現実の社会への風刺なんだよな。


翻って日本を考えたときに、特に今日こういう笑いって少ないよな、と思う(浅草キッドとか?)。シビアな社会問題がないからかもしれないし、それを笑うと頭の軽い人達が文脈に関係なく反射的に批判、抗議するようになって、おいそれと笑いにできなくなったということもあるのかもしれない。ただ、子供向けのお笑いだけでなく、北野武松本人志といった日本のお笑いをリードしてきた人が向かった先が、社会風刺ではなく、もっと内面的、精神的な、霊的でおどろおどろしいものであったことを考えると、笑いの志向の違いは、文化の違いに起因するものなのかもなぁ。