大友良英×山本精一@神宮前Vacant 2009/5/4

いやー、良いものを聴いた。行ってよかった。

アート系の新しいスペースのオープニングイベントの１つ。この２人だから間違いはないだろうと思いつつ、「アート」寄りで、頭でっかちで、音楽的な快楽に乏しいものじゃなきゃいいなぁ、と懸念していたのだが、全くの杞憂だった。

広いスペースの対角線上の角に対座し、双方がギターのインプロ。前半がアコースティックで、後半・アンコールがエレキ。

ギターの響き、音の重なり、フィードバック、そしてその起伏が、繊細、かつダイナミックに展開されていく。演奏中はほとんど目を閉じていたが、映像喚起力が半端ない。一音が出た瞬間に全く違う空間にさらわれる、と陳腐な表現しか出てこないのだが、その手のものでも格が違う。

抜群のセンス、そして技術、経験に裏打ちされてるからこその説得力。聴覚の純粋快楽、至福の時間。幸せ。